【日本→タンザニア #1】フライト直前の想いと出発の時

とりあえず出発当日の朝に更新したFacebookの投稿を転載しとこうかな。

相当な熱量で書き上げたので、拙い文章ながらも結構読みがいがあるのではないかと思う。

 

ちなみに「ノンフィクション」を使っていこうと思ったのもここから!

ノンフィクションで刻んで行くぜ!!!

 

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【じぶんがたり】

遂に8月10日になった。午前2時5分。天気は晴れ。実家の和室に敷いた布団に転がり、日中に解約したばかりの、朧げな携帯の光が妙に眩しい。隣では一回り違う妹が純粋な寝顔を覗かせている。
巣立つ実感はまだない。いや、実感がないというより、これから変化する生活がまるで想像できない。それもそうだろう、今までの記憶にある渡航バンクーバーのみ。平和で素晴らしい環境と周りの人々のおかげで、何苦労や不自由無く観光を楽しめた3週間のみである。
いくら突拍子もなく1年間大学を休学しても、いくら資金調達のため社会に一人飛び込んでプレゼンテーションを繰り返しても、いくら見返りを求めずに応援心から100万円をくださる人に巡り合えても、いくら航空券やらビザやら予防接種やら一人で準備しても、いくら友達にお願いして毎週世界史の先生になってもらって勉強しても、いくらネットや本で現地のことを調べても、これから踏み出すのは22年間の人生経験からは全くかけ離れた世界なのだから。

 

ーーーアフリカはどんなところなのだろう。
これはきっと疑問ではない。直感による、自身の五感でそのものを確かめたいという感情だ。教科書にオームの法則が示されていても、わざわざマクスウェル方程式から導いてみたくなる感覚なんだと思う。
百聞は一見にしかずと言うように、いくら前のめりになっても、いやむしろなればなるほど、アフリカ・タンザニアザンジバルのことは掴めない。それとは反比例するように、興味は留まるところを知らずに跳ね上がっていく。卒業論文のために他県や海外に飛ぶ人たちも、動機はこんな感じなのだろうか。見て、触れて、匂い、聴いて、味わいたい。まさに五感で味わわないと気が済まないところまで来てしまった。

 

ーーーやっとスタートラインに立てる。
そうだ。やっとスタートできるんだ。
4月1日から4ヶ月と9日が経った。休学生活も1/3を過ぎた。休学を決めてからは半年になる。それはとても長く、そして一瞬で。初挑戦の毎日でやることだらけで目紛しい毎日。昨日が1週間前に感じるほど濃い日々。それはとても充実していて、準備は確実に進んではいた。
一方で、その事実とは裏腹に気持ちは焦り続け、それは日を増すごとに大きくなっていく。これだけ動いても、いくら頑張っても、まだ本番はスタートしていないのだから。まだなにも実績は生んでいないのだから。散々叫んできた想いや宣言はまだ何も形になっていないのだから。
だからこそ、やっとスタートラインに立てる今日2018年8月10日が、良くも悪くも特別なものに感じる。無論、待ち遠しかった気持ちへ終止符はようやく打つことができる。しかし同時に押し寄せる重圧。これまでの想いとこれからの覚悟を試すかのようなそれは、遂に来てしまったのだと、あとはお前が結果を出すだけだと、目の前に立ちはだかる。プレッシャーを感じていないというと嘘になる。

 

ーーー怖いのだろうか?
周りには散々「もっと危機感を持て」「お前が思っているより怖いところだ」と言われてきた。
怖いに決まっている。乗ったこともないLCCを3回トランジットして12000km先の未知に飛び込む。きっと毎日のように価値観や文化の違いに殴られるのだろう。怖くないわけがない。足りていない部分はあるのだろうが、怖いからこそ、常に自分らしくあろうとしている。自分を魅せるのが好きだからこそ、想いだけ一人歩きして自分の核は置いていかれる状況が、嬉しくも悔しい。どこにいても、もっと素直に自分を伝えていきたい。

 

ーーー伝えたい、もっと。
今までと違う毎日。これでも去年度までは筑波大学全学学類・専門学群代表者会議という学生代表組織で上に立たせてもらっていたのだから、本当に180度違う。大学で公的組織の代表から、学外に一人で飛び立つ。
そこには沢山の応援してくれる人がいる。大学の友達、先輩後輩、教職員の方々、つくばで知り合った社会人の方々、高校の野球部、同級生、担任の先生、友達の親、幼い頃からの親のような存在の人や兄弟のような友達、そして家族。あげ始めたら本当にキリがない。いや、だから、今日からの挑戦はもう一人だけのものではない。一人ひとりの想いを勇気にして、感謝を報告で返したいと思う。
ただ、今一番伝えたい相手は、現時点での活動に良く思っていない大切な人々に対してである。そこには多分、いくつもの勘違いやすれ違いが生まれている。「なんでそんな風に言われないといけないのか」「多様な考え方があるのは当然だが自らの正しさだけを押し付けないでほしい」「わざわざ発信しているものを見つけ出して読んで叩いて、もう嫌ならほっといてほしい」まで思うこともある。でも、それが単なるアンチとは違うんだとも分かっている。心配だからこそ、本当に思ってくれているからこそ、道を間違えてほしくなくて言ってくれているんだと分かっている。今あるのは、分かっていても応えられないもどかしさと、やはり心から応援してほしい気持ちと、それが叶わない切なさと、信じてほしいという想い。今できるのは、輝きを魅せること。伝えること。

 

午前9時17分。天王寺関西国際空港の高速バスの中。今からするのは人生最大の挑戦。強いられたものではなく、しないといけないものでもない挑戦。そんな自分のために創り上げたステージで精一杯輝こうと思う。自分らしく、何事にも全力で楽しんで、あるものを全て吸収して、ノンフィクションで今を刻む。

 

ーーー♪again×again/miwa #nowplaying